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ポンコツ博士課程の院生が思ったことをそのまま書くブログ

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理系大学生のための失敗しない研究室の選び方

こんにちは。立花です。

この時期になると、学部によって研究室配属が近くなってきていると思います。

 

どんな研究をしよう

厳しいとこはやだなあ

どんな雰囲気なんだろう

病まないだろうか

 

など、不安に思うところもたくさんあると思います。

 

研究するのが息苦しいブラック研究室には行きたくないですよね。

 

ボクは今の研究室を選んだことは、自分の人生の中でもかなり上位のファインプレーに入ると思っているくらい、研究室に満足しています。

ですので、ボクがどういうところを基準に研究室を選んだか書こうと思います。

目次

1. 研究室とは

 

研究室って結局なんじゃらほいって感じだと思います。研究室みたいな空間は高校や大学の授業では経験できないので、知らなくて当然です。

 

ボクは研究室は会社の部署みたいなイメージを持っています。

(お前働いたことないだろって突っ込みはやめて)

 

研究室にはそれぞれカラーがあって、専門としている分野が異なります。何を専門としているかは研究室を運営しているボスの専門に依存しています。

 

基本的には「コアタイム」と呼ばれる時間をもとに行動します。

「コアタイム」というのは、要は就業時間みたいなものです。

この時間内は研究室に来て研究をしましょうという時間です(ないところもあります)。

 

お昼ご飯は普通に食べますし、コアタイムが終わった後は別に帰っても構いません。

実験が終わってなかったり、発表資料を残って作ることもあります。

 

研究室によっては進捗の中間報告会があったり、教科書を読みあう輪講があったり、新着論文を紹介する、みたいな勉強会があります。

 

また節目ごとに飲み会があって先輩や先生と親睦を深めたり、講座旅行と行って研究室のメンバーで旅行に行くこともあります。

 

こうしてみるとほんと会社みたいだと思いませんか?w

(お前は働いたこt (ry

2.研究室配属方法

まあここは大学によって全然違うと思うので、自分の大学ではどのように決定しているか調べてくださいw

 

ボクの場合は学部時代の成績をもとにみんなで話し合って決めましたw

別の学科では成績がいい人に機械的に志望研究室を聞いて決めていったそうです。

 

ボクのところは違いましたけど、基本的に成績順に決めると思うので、試験は頑張っておきましょう。

 

3.研究室選びのポイント

3.1.教授との相性で決める

研究室というのは、学部卒業なら1年間、修士まで行くなら3年間、博士なら6年間(以上)時間を過ごす空間です。所属してからは研究室が生活の中心になります。

 

そんな長い時間を過ごすのに嫌いな人に指導を受けるのは、いくら研究内容が好きでもいずれ病みます。

 

また行き詰った時に気軽に質問をして、研究に関して議論ができないと自分自身のスキルアップもできません。

 

ですので、研究室配属前は

 

この人についていこうと思える人格か?

質問したら内容に真摯に向き合ってくれるか?

きちんとサイエンスに向き合う情熱を持っているか?

 

といったところをチェックしておきましょう。

 

知り合いが教授とそりが合わず、本当に研究室生活がつらそうです・・・

 

ボクは教授との相性が一番大事だと思います。

 

3.2.研究内容で決める

 

おそらく、この項目が大多数の人が研究室を選ぶポイントだと思います。

が、今あなたが思い描いている研究ができることはほぼないと思ってください。

(研究室によってはテーマを学生が自由に決められるところがあります)

選ぶなら何となく興味があるなあくらいの分野で大丈夫です。 

 

研究室配属後のテーマは基本的にトップダウン方式で与えられます。

 

個人にこれをやってねと与えられるパターン

テーマが複数あってこの中から選んでねパターン

 

おおよそこの2つを配属後に経験すると思います。

 

テーマを学生が自由に考える研究室と、テーマを与えてくれる研究室のどちらが良いのでしょうか。

 

個人的にはテーマを与えてくれる研究室の方がいいと思います。

 

どいうのも、たかだか3年勉強しただけの人の妄想はたいてい研究にならないからです。教授がテーマとして与えるということは、それはサイエンスとして新規性があるもので、逆になぜこれが新規性があるのか、というところを深く考えていくと良いでしょう。

 

いわゆる守破離というやつが非常に大事です。

 

初めは教授の掌の上で知識を吸収し、慣れて来たらその知識を基に外の世界を見ようとして、最後は掌から飛び出して独り立ちすることのたとえです。

 

研究も発想の仕方や、目のつけるところ、注力すべき点など学ぶところはたくさんあります。

 

与えられたテーマが初めは面白いと思わなくても、

 

どこが面白いのか?&なぜこのテーマを研究する必要があるのか?

 

と調べていって、「本当に面白くねえわ、これ」と決心できたらテーマを変えてもらえるように訴えましょう。

 

3.1と関連しますが、そのときに高圧的な態度を取る教授ではなく、きちんと説明してくれる教授のところにいくのが良いでしょう。

3.3.研究室の様子で決める

 

研究でかかわるのが教授陣だとしたら、普段の生活でかかわるのは学生です。

学生の様子を見て、目が死んでいて覇気がなければやめましょう。

 

上級生が下級生の指導をしたり、アドバイスをしたり、議論をしたりするなど、

コミュニケーションが豊富なところが良いです

 

もう一つはコアタイムをしっかり見ましょう。

コアタイムはメリットデメリットどちらもあるのですが、どういう生活習慣になるのかに密接に関わってきます。

縛られるの嫌やねん!!!みたいな人はないところに行きましょう。

3.4.教授の権力で決める

まあ最終手段というかなんというか・・・w

教授が権力を持っていると、お金がたくさんあるので、割と自由に研究することができます。当然、学会にもたくさん出られますし、論文も出ます。そうすると自分の実績カウントが増えていくので、奨学金の免除だったり得なこともあります。

 

権力を持っているということは、研究でそれなりに知名度があるということなので、特になんにも考えずに研究をしていて出た結果が、大きな成果になっていることもあります。

 

権力があるということは顔が広いということなので、就職活動の時にコネが効いたり効かなかったりに多少かかわってきます。共同研究がある場合は共同研究先にアピールもできますしね。

 

4.情報を集める

4.1.ホームページを見る

どんな研究をやっているのか、どんな学生がいるのか、論文投稿状況などだいたいのことはホームページに書いてあります。

訪問前に研究内容などはあらかじめ見ておき、実際どんな感じなのか質問しましょう。

 

 

4.2.訪問する

まあこれが一番大事ですね。

実際研究室の様子を見に行って、可能なら教授の先生と

 

・研究室はどんな感じか

・どんな研究をしているか(これからどういう分野を狙っているか)

・適当な雑談

 

をして、教授の人間性と研究内容を徹底的にリサーチしましょう。

教授と話したいなら、訪問前にメールでアポイントをとっておくのが良いでしょう。

 

 

4.3.先輩に聞く

その研究室に所属している先輩がいれば、学生の立場からの生の声を聞くことができます。学生目線の意見も加味して「イケる!」と思ったらだいたい自分に合った研究室だと言えるでしょう。

 

ただし、先輩の他研究室の評判は話半分に聞きましょう。

 

「〇〇研はブラックだから、マジやめとけwwww」

 

みたいなのは、だいたいあてになりません。

 

その人にとってはブラックで魅力がなくても、実際は真面目に研究をしているだけ、というパターンがあります。

あくまで自分にとって合うかどうかが大事です。

4.4.研究室説明会に行く

 

 これはあったら一応参加しておきましょう。まあ正直決定打にはなりませんが、最初の絞り込みのときに参考になります。

 

5.希望のところにいけなかったら

とりあえずそこで頑張る決心をしましょう。

 

行きたくなかったところだけど、入ってみたら結構いいところだった!

ということは多々あります。

 

テーマ的に興味のない研究室に配属されても、研究を始めたら楽しくなってくるので

全然面白くない研究室に来てしまった。。と、しょげないのが大事です。

 

どうしても無理そうだ、と思ったら修士から研究室を変わることもできます。

 

3か月くらいやってみて絶対に合わなさそうだと感じたら、大学院入試までに教授に研究室を移りたいということを伝えておきましょう。

 

 

6.最後に

 

 研究室配属は、研究人生の中で今後どうなるか、という部分に大きく影響を与えます。

 

就職した後も研究室で学んだことは活きてくるので、自分が成長できるように頑張っていきましょう。

 

ちなみに就職後も研究室でやっていた研究をそのまますることはあまりないので

将来、化学メーカーに行きたいから有機合成の研究室

将来、エネルギー系に行きたいから電池の研究

みたいなことはあまり考えなくてもいいです。

(やっていたほうが有利になることもあるということは否定しません。)

 

いずれにせよ後悔のない研究室選びをできるようにしましょう。

 

心構えとしてこの辺の本を読んでおくといいと思います