「日本は四季が豊かである」
と、強調されることが多いが、実際は諸外国にも四季はあるらしい
そういう風に強調されるのは
四季に伴う植物や気候の変化を詩にしたり
季節に応じた行事がたくさんあったり
「旬の食べ物」に注目するためだろう
最近は地球温暖化の影響か、なんの影響かはわからないが
子供のころと比べると、寒暖差が大きくなり
四季の境目が微妙になっている気がする
自分は四季の移り変わりがすごく好きなので
いつかはなくなるのだとしても、今ある季節を楽しんでいきたいと思うようになった
どの季節が好き?
春夏秋冬のどれが好きか、という話題は昔からよくなされてきた
例えば
夏は暑いから嫌い、夏はみんな薄着だから好き、夏の日差しが好き
冬は寒いから嫌い、冬にこたつで温まるのが好き、冬は雪が好き
こういう人それぞれ、様々な理由で
自分の好きな季節を語ってくれることがある
季節はそれぞれ特徴が大きく違うから
どの季節が好きかという視点は同じ答えだったとしても
そこにいたるまでの考え方は全然違っていて
その人の個性が見えて話を聞いていてすごく楽しい
タイトルでネタバレになっているけど
自分が好きな季節とその理由について今日は書きたい
夏
一番好きではないのが夏
一番好きではないだけで、嫌いというわけではない
好きではない理由は季節のせいというより、自分の体質のせいである
自分はアトピー性皮膚炎を患っており
汗をかくと体がかゆくてしかたなかった
小学校や中学校にはエアコンなんてなかったから
汗を止める方法は存在せず、ひたすら汗だくになってきつい思いをした
アトピーが軽くなったら今度は、汗をかく量が多くなって服が湿るようになった
おまけに自分は体臭がきついほうだから、いろいろとケアが大変になってしまった
夏の暑さ自体は洗濯物がすぐに乾いたり、水浴びをしたり、冷たいものを食べたり飲んだりするギャップで楽しいのだけど
社会的に気を使わないといけないことが多すぎて
季節の楽しみより、わずらわしさのほうが上回ってしまっている
カラッと乾いたタオルの感じとか、植物のエネルギーにあふれた感じは
好きなだけに非常に口惜しい
秋
秋は多彩な食べ物、ほどよい気候、美しい自然があって
ほとんどの人が好きなんじゃないかなと思う
自分が好きな秋の風景はべただけど夜が一番良いと思う
秋は月に趣がある
というのは古からよく言われていることだ
ただ自分は月よりも星空を眺めるのが好きだ
なんとなく肌寒くなって、なんとなく空気も澄んだ感じがして
空はいつもより暗くなって、星が輝いている感じが自分の好みである
紅葉はきれいだと思うけど、一般的に好まれるほどあまり好きではない
物悲しい風景なのに美しいという矛盾が心にひっかかるからかもしれない
冬
冬と言えばやっぱり雪だろう
ただ自分はほとんど雪の降らない地域で育ったから
2年に1度雪がつもれば、お祭り騒ぎだった
小学校のときは、算数の授業を中断して雪合戦をさせてくれたりした
なかなか粋な計らいだったように思う
枕草子で清少納言は「冬はつとめて」といったものだが
朝の何とも言えない、寂しさと澄んだ感じが入り混じった空気は
冬にしか見られない独特の感覚だと思う
冬の朝の散歩は
そういった冬の空気を浴びながら
葉を落とした木々を眺め
だんだんと日の光に照らされていく感じが心地よい
春
というわけで春である
春日本では始まりの季節であり、様々な環境が変わりゆく時期である
正直なところ、他の人も春が一番好きなのではないかと思っている
自分が春を好きなのは非常に単純で、自然が最も美しいと思っているからだ
芽吹いたばかりの草は若々しさと活力を主張していて
少しのバランスで壊れてしまいそうな儚さを持っている
ただの草だけど美しさは花にも引けをとらない
花は目いっぱい咲いていて、桜が最も有名な春の花であろう
ただ自分は桜よりも梅と桃と菜の花が好きだ
梅は匂いのほうが有名だけど、あの小さくて白い花は可憐だし
桃の濃いピンク色の花は、雄大な感じがするし
何と言っても黄色の菜の花が一面に咲き誇っている様子は
春の訪れと生命の息吹を体の中に送り込んでくる
菜の花を見ていると、心が躍って走り出したい衝動に駆られる
そんな美しい草花をそっと照らす春の日差しは柔らかく、
そっと心を温めてくれる
あの感じがすごく好きなんだけど
言葉にするのが難しくてうまく表現できない
おわりに
文章能力が低いせいで
春をどれほど好きか、春の自然がどれほど美しいか
ということをイマイチ伝えきれていないのが悲しい
四季を楽しむためにあえてどこかに出かけるのもいいけど
いつも目にしている何気ない風景に、たまには自然を感じてみてはどうでしょう