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ポンコツ博士課程の院生が思ったことをそのまま書くブログ

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【大学受験】駿台予備校の寮生活の実態について。ルールとか雰囲気とか

縁起でもない話ですが、田舎に暮らしていて浪人しようと思ったけど

近くに予備校がなくて実態がわからないという人向けに自分の経験を思い出しながら書くことにしました

 

結果的に自分は浪人しても志望校には届かなかったのですが

生活の様子やシステム、僕の失敗なんかを反面教師にしてもらえればなあと思います

 

ちなみに正確な料金などは忘れてしまったので、そのあたりは資料請求してください

 

浪人をするか迷ってる人はこちらもどうぞ

 

www.tachibanashi.com

 

 

 目次

 

 

なぜ駿台を選んだのか?

 

 

僕は現役のときは京都大学の農学部に36点足りず不合格でした

もともと京都大学志望で受験に本腰を入れ始めたのがかなり遅かったのもあり、どうしても諦めきれず親に頼み込んで浪人をすることにしました

 

といっても、僕の住んでいたところは田舎なので予備校と名のつくところは

東進衛星予備校しかありません

 

現役の時は東進に通っていたので、授業料は高いものの授業の内容が良いのは知っていました

 

ただし、東進は基本的に自学自習が基本で、わからない問題はチューターに聞くシステムだったのですが、田舎ゆえ問題を解ける人がおらず、これでは宅浪は難しいのではないか?と思い意を決して超大手予備校に通うことに決めたわけです

 

河合塾と駿台で悩んだのですが、理系は駿台のほうが強いとうわさで聞いたので、なんとなく駿台に決めた感じです

 

あとはたまたま近くに駿台が説明に来ていたので、そのまま勢いで入学することを決めてしまったというのもあります

結果的には駿台にしてよかったですけどね(落ちてしまいましたが)

 

【補足】

 

九州には北九州予備校という予備校があり、九州内の進学校なら格安で入学できる

しかし、北予備の方針は自主的に勉強を大量にさせる、というもので

講師の質としては特に難関大学の対策ができるわけではないという話を聞いていたので、北予備は選択肢から外していました

 

そのため北予備に行くのは国公立に行ければいい人、医学部志望で自分で勉強できる人

が向いてますね

 

自分は勉強量が足りないタイプだったので、実は北予備の方があっていたのかもしれないです

 

駿台の寮の間取り

自分は京都大学を目指していたので、安直に京都校に通い寮に入りました

京都校の寮は2つあるのですが、自分は百万遍にある寮にしました

 

自分以外にも遠方から来ている生徒ばかりで、この隔離された施設で1年間を過ごすことになります

この寮は元々ビジネスホテルだったものを駿台が買い取って寮にしているらしく、非常に古く最低限の設備しかありません

 

僕が暮らしていた部屋の間取りはこんな感じです

百万遍の寮ではAタイプとBタイプがあって、Bタイプのほうが少し広いのですが、

自分はAタイプに住んでいました

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寮の間取り

床面積が6畳で、ベッドと本棚と勉強机、ユニットバス/トイレ、シンク、ベランダだけの部屋です

 

6畳と言ってもベットと机があるので、実質的な自由なスペースは1畳分のベランダへの道だけでした

 

まさに受験勉強のための部屋で、家賃は4万円くらいだった気がします

Bタイプは8畳で床面積が少し広いので、もう少し物を自由に置けます

Bタイプだと6万円くらいだったと記憶しています

 

寮生活の雰囲気

百万遍は京都大学の真横にあり、二条にある駿台京都校へと自転車で約15分かけて通っていました

 

自転車は入寮するときに近所の自転車屋で買いました

当時は京大に合格するつもりだったので、そのまま大学でも使おうと思っていたからです

ただ予備校までが遠いので自転車は必須でしたね

 

 

毎日楽しそうに大学へと向かう京大生を横目に、嫉妬心と熱意を燃やしながら、「自分も志望校に受かるんだ!」と皆決心したのを覚えています

 

 

平日は朝晩は食事が出ますが、時間内に食堂へ行かないと食べられないので、できるだけ時間に間に合うように行動していました

土曜日はお昼だけ別料金でご飯が食べられます

 

寮の周りにも予備校の周りにも、コンビニやご飯屋さんはチェーン店含めて結構あるので、食べ物に困ることはなかったですね

 

前期の終わりなんかの節目にはみんなでお好み焼き食べたりしてました

 

洗濯は寮内のコインランドリーで洗って、部屋のベランダか寮の屋上で干します

掃除は掃除機を貸し出してもらえるので、簡単に掃除できます(と言っても、部屋が非常に狭いので掃除するところなんてほとんどないんですが)

 

だから生活は普通にできますし、プライベートも普通にあります

 

 

息抜きに友達の部屋に行ってしゃべったり、まあなんというか普通の寮生活でした

多分、高校が寮生活の人はこんな感じで過ごしてたのかな?

 

土日の食堂は自習室としても利用できたので、休日はそこでやるか部屋で勉強することが多かったですね

 

 

基本的には自室でこもって勉強をする感じです

 

 

また寮には門限があり、20時くらいには帰宅しておかないといけません

また基本的に外泊は禁止です

 

夏季休暇のときのみ、許可をもらって1週間ほど帰省することができますが

基本的に寮を中心とした生活になります

 

駿台のシステム 

 

駿台はどういうシステムで授業が行われるかというと

 

・通年授業(4~7月、9~12月)

・夏期講習(8月)

・冬期・直前講習(12月、1月~直前)

 

の3つで構成されていて、駿台に入学して普通に受けるのが通年授業、休暇期間中に別途でお金を払って受講する講習という区分です

 

また最初に駿台模試を受けて成績に応じてクラス分けを行います

東大理系/文系

京大理系/文系

難関国公立理系/文系

国公立理系/文系

医歯薬系

難関私立

私立

 

といった感じです

 

基本的に理系と文系で隔たれていて、同じ理系なら東大コースでも京大コースでも同じ授業を受けます

 

科目の一部に東大専用・京大専用の授業があるのでそのときだけ別れる感じですね

 

そして夏休み終わりに再度、駿台模試を受験しクラス分けを行います

 

模試は全員参加必須の駿台模試以外は任意性です

東大/京大コースには東大/京大実戦模試のアナウンスをしてはくれますが、受験するのは個人の自由なので、申し込みを忘れると受験できません

 

ちなみに河合塾の東大/京大オープンも個人で申し込めば受験できます

(駿台の職員も一応受けとけば?みたいな感じの態度です笑)

 

また各クラスに担任がおり、模試の申し込みなどはその人に提出することになります

 

高校と違ってセンター試験や志望校への願書はすべて自分で提出します

期日が遅れたら、その時点でアウトです

 

駿台の担任がサポートするのは

あくまで志望校合格のための勉強であって、そのほかのところはすべて自己責任です

 

自分も締切を勘違いしていて、危うく願書を提出し忘れそうになって焦りました

 

駿台の授業の雰囲気

 

 

「大学と高校の中間」

というのがぴったりだと思っています

 

どこまでいっても自主責任というのが根底に流れているのを感じます

 

 

というのも、一応授業は1コマから6コマの間に、カリキュラムに応じて授業があります

出席は取ったり取らなかったりですが、授業に出席しないからと言って怒られることはありません

 

英語の授業はもういいから、数学の勉強をしたいと言って、こそっと自習室で別のことをしてても構いません

今思うと、そういうことをしないほうが良かったとは思いますが、授業を切って自習をして合格をしている人もたくさんいるので、結局は自分で自分をどれだけ追い込めるかに懸かっていますね

 

駿台の授業は基本的に1授業に1講師です

ですので、同じ数学の先生でも別の授業の質問を持っていったら答えてくれないことがあります

 

それはその授業を受け持っている講師が、どう教えているかわからないので、迂闊に質問に答えることで、相手の講師と異なる見解を示してしまう可能性があるからのようです

 

「○○先生の授業でこう言ってたんですけど」

 

という感じで質問すると

 

「じゃあ、○○先生に質問してや」

 

と、恐ろしく冷たい態度であしらわれることもあります

 

もちろん熱心な講師なら懇切丁寧に教えてくれますが、基本的に授業をまたいだ質問はタブーです

駿台の講師はその科目を専門にして、給料をもらっているので当然授業内容や、テキスト作成に絶対の自信を持っているわけです

 

また講師陣はみんなすごいのですが、高校と違って生徒個人への興味はありません

 

高校なら何年何組の誰々みたいなことを少しは覚えてくれていますが

駿台の講師は、授業とその内容を通じてしか関わることはありません(個人的に仲良くなった場合は別ですが)

 

授業をする側と受ける側の関係以上でも以下でもないんですね

 

 

先ほど少し話しましたが、質問をするときは

 

可能な限り単純化する

 

ことが求められます

 

 

講師はいろいろなクラスの授業を受け持っていて、人によっては午前中は京都で、午後は大阪で授業なんてこともあります

 

そのため、講師が1人の生徒に使える時間は非常に短いのです

 

ですので、漠然とした感じで質問すると、「もう少し考えてから来てね」と、途中で打ち切れらてしまいます(これもやっぱり個人差があります)

 

 

 

授業内容は大学受験に必要なことだけ教える人も、その先を見据えて教える人も、自分の考えをひたすら話す人もいて多種多様です

 

特に英語は個人の趣向がはっきりと別れていて面白かったですね

今の自分の英語力の大部分は、浪人時代にすべて培ったものだと言っても過言ではありません

 

こうした多様性が非常に刺激的で、授業を聞くのは非常に楽しかったです

 

自分に必要な講師の説明を取捨選択するもよし、全員分吸収するもよし、そういうむき出しの個性が大学っぽさを醸し出していたんでしょうね

 

講習会について

講習会も基本的に自分が必要だと思うものを、自分で申し込みます

講習会を選んで申し込む→親に入金してもらうという流れになります

 

取りすぎると、時間もお金もなくなってしまうので、そのあたりは親と話し合って選びましょう

 

 

 

 

 

筆者はどういう生活を送っていたか

 

ここからは実際、自分がどんな生活を送ってきたかというのを書いていきます 

3月末から寮で過ごしていて、人見知りだった僕はぼっちにならないかすごく不安でした

 

みんなご飯の時に話しかけたり、洗濯機があるランドリーで話しかけたりして、なんとか友達を増やしていきました

 

幸い自分も気の合う友達ができ、浪人時代は実はぼっちではありませんでした

 

 

同じ浪人生と言っても出身も、志望大学も、学力も、価値観も、なにもかもすべて違っていて、昔ながらの「大学生」みたいなオーラがありました

 

浪人時代は受験の話よりも政治や経済、哲学や宗教の話をしている時間の方が長かったように思います

 

自分よりもうんと賢い友達とそういう話をするのは楽しかったです

彼らは受験勉強の息抜きにそういう話をしていたのですが、僕は受験勉強そっちのけでやってたのが良くなかったんでしょうね

 

 

寮では平日は朝晩にご飯が出るのですが、土日は自分で賄わないといけないので、友達とよくご飯を食べに行っていました

 

 

他にも町に出て本を探したり、京都市内を自転車で観光したり、京都名物を買いに行ったり、割と京都を満喫していました

 

良くも悪くも自由だったので、自制心が何よりも必要でした

 

授業自体は真面目に出席していたのですが、今振り返ると復習が追いついていなかったように思います

後述しますが、だんだんと気が緩んでいったのは非常に良くなかったですね

 

自習室へは行ったり行かなかったりで、部屋で勉強することが多かったです

 

今もそうですが、時間や締め切りにルーズだったので、講習会・模試・受験の締め切りをいつも忘れていたので、ギリギリに申し込むことが多かったです

この辺は気をつけないとやらかすので、反面教師にしてください

 

なぜ寮に入ったのに浪人が失敗したか?

 

 すごく当たり前で端的な理由なんですけど、勉強しなかったことが原因です

 

 

授業には真面目にでいましたし、予習や復習もそこそこやっていました

 

ただ振り返ってみると、それはなんとなく駿台のカリキュラムをこなしていただけで、自分の実力が伸びるような、自分の頭で考えて、知識を血肉にしていくような努力が絶望的に足りていなかったと思います

 

 

要は自習して知識を頭に叩き込んでいくプロセスが圧倒的に欠如していました

 

自分で自分が理解しているかチェックすることができていませんでした

浪人でよくある「やったからできた気になる」現象をそのままやってしまったわけですね

 

また悪いことに、成績はそこそこ良かったんですよね

 

京都校で真ん中より上くらいで、合格実績から行けば志望校にはぎりぎり受かる順位で京大実践ではA判定、冬の京大オープンでたまたま冊子に名前が載ってしまったために、僕は完全に天狗になってしまい、そのあとの二次対策の密度が露骨に減りました

 

冷静に考えれば、そのときたまたま成績が良かったのであって、本来の実力的にはボーダーラインなのだからサボれば落ちるに決まっています

 

ただ当時はプライドだけが肥大化して、そのことに気づいていませんでした

 

 

センター試験は87%でまずまずの結果で、二次に加点される科目だけなら9割を超えていたのも悪かったですね

 

 

 

二次試験後の手ごたえとしてはぎりぎりかどうか、という感じだったのですが、その日の夜に数学の最初に小学生レベルの計算間違いをしていることに気づき、嫌な予感がしました

 

 

落ちている気はしていたけれども、あれほど入りたくて浪人までしたのに不合格という現実を突きつけられるとやっぱりショックでした

 

 

 

寮の友達や同じクラスの人は、駿台に合格報告をして大学進学後の夢や新居の話をしている

 

なぜもっと頑張れなかったのか

どうしてサボってしまったのか

 

意味のない自問自答を繰り返してしまって中期、後期と受験して、結局志望校には入ることはできませんでした

 

思えば自分の人生で唯一欲したのが、その志望校の合格だったのにそれをあと一歩というところで逃してしまいました

 

 

得点開示を見てみると、14点足りておらず、数学の序盤の計算ミスさえなければ、合格だったのかもしれないですし、14点という差はひっくり返らなかったかもしれません

 

ただ駿台での1年間はうまくなじめなかった高校時代の青春を取り戻せた感じがして、その点に関しては非常に良かったです

 

人生が楽しいってこういうことを言うんだなあってしみじみと感動しました

  

 

浪人生に伝えたいこと

 

月並みな言葉になりますが

 

浪人の1年だけはやりたいことを我慢して勉強すること

 

勉強とは授業を受けるのではなくて、能動的に問題を解いて自分の知識としていくこと

 

模試の結果はそのときの結果であって、自分の実力だと鵜呑みにしないこと

 

自分のように、浪人の結果を後悔しないような人生にしてください

 

 

 

 

 

古文の勉強方法を書きました

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英語も書きました

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浪人する前に読んでおけばよかったと思った数学の本