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ポンコツ博士課程の院生が思ったことをそのまま書くブログ

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中級者が考えるニムトの戦術について(戦略、プロフェッショナルルールを併用の場合)

ニムトの攻略の指針は通常の大きい数が右に置かれていく通常ルールの場合は
「いかに失点を小さくするか」
というもので良いと思っています

ここで重要なのは「失点を小さくする=無失点にする」というわけではないということです


パーフェクトゲームに憧れる気持ちはよくわかるけども、ニムトはゲームの性質として人数が増えるとなかなかの運ゲーになってしまうので、パーフェクトゲームは初めから目指すものではないですね

 

失点を小さくするというのは、「意図的に最小失点を取る」ということです


例えば、1は必ず失点するカードだが、ある程度煮詰まった盤面において、中途半端なカードを出して大量失点をするくらいなら、1で3失点くらいに収めてしまう、という意識が大切ですね

 

まあ正直、通常ルールは誰がどのカードを持っているかとかわからないし、考えようがないので、そのときそのときの失点が一番小さくなる行動を取り、他のプレイヤーが不幸にも間違えることを祈るのが一番良いかなという印象はありますけども…


戦略ルールについて

ニムトのオフィシャルヴァリエーションルールの1つで、使用されるカードが全てわかっているルールです

 

使用するカードは人数×10+4なので
4人プレイなら4×10+4=44
5人プレイなら5×10+4=54
5人プレイなら5×10+4=64
・・・・
となります

 

通常のルールと異なり、使用するカードがわかっているので、安全圏や失点を抑えるために、どのカードが使用されたかカウンティングすることが重要になります

 

特に6人以上の場合は、55の存在により55以上のカードの価値が相対的に落ちます

 

人数が8人とかになってくると、逆に80代のカードが安全になるケースもありますが、基本的には55による大量失点に繋がるので危険なカードです

 

プロフェッショナルルールについて


通常は右にしかカードが置けませんが、出したカードが列の左端のカードよりも小さい場合は左側にカードを1ターンに1枚だけ置くことができます


どちらとも取れる場合は、このとき右端のカードと左端のカードからの差を比べて近いほうに置かれます(差が同じ場合はプレイヤーが選択します)


例えば、左端のカードが「4、15、26、45」の場合、12は4との差が8、15との差は3なので、15の列の左に12は置かれます
また19は15との差は4、26との差は7なので、15の列の右に置かれます
もちろん1~3は4の左にいきますし、46~は45の列の右に置かれていきます
数字が小さいカードが複数出された場合は小さい順に処理されていきます

 

例えば、盤面は上記の「4、15、26、45」の例で出されたカードが1、2、3、11の場合は、1は4の左、2は15の左、3は26の左に置かれ、11は4の列の右に置かれます
通常は11は15の左にいくのですが、先に15の左に1枚カードが入ってしまったため、通常のルールと同じような置き方になるわけです


順に処理して置けなくなった場合だけ通常のルールと同じように列を取ることになるのですが、プロフェッショナルルールだとほとんどその状況にはなりません

 

具体例「8、15、23,45」の盤面で出されたカードが1、2、3、4、5のときは1~4は小さい順に左側に置かれていきますが、5は左側にはもう置けず、かといって右側に置くこともできないので、列を取らなければいけません


小さいカードが列の左側に入るようになったことで、「列を必ず取る」特性のカードではなくなったのが大きく、小さいカードの扱いにも実力差が出るようになり、単純なカウンティングによる読みあいだけではなくて、失点をしないような盤面コントロールができるようになったのが特徴だと思います


失点をしないためにカードの切り順が非常に重要になります

 

例えば
2、4、15、46、54
とい置いてある列は1を持っている人はほぼ必ず取ることになってしまうので、そうなる前に1を切らなければいけないなどの繊細な切り順が求められます

 

 

戦略+プロフェッショナルルールについて


戦略とプロフェッショナルの2つのルールを組み合わせたルール(=プロニムトと呼んでいます)を最近はBGA(ボードゲームアリーナ)で好んでやっています

 

このルールの良いところはニムトにありがちな運に任せた読みあいではなく、カウンティングによるカード把握と盤面コントールによって実力で失点を防げるからですね
通常ルールだと、どうあがいても失点するときは失点するし、カードがわからないので読みようがないですからね

 

プロニムトは人数によって、カードの強弱が変わるのですが

 

・4人以下 
1ターンに置く枚数が少ないことから、列が重なって取るリスクは低い
小さいカードの切り方が重要であり将来的に自分が失点しない盤面コントロールが大事

 

・5人 
4人以下と6人以上の特性を両方持つ
失点する盤面を作らないこと、そのターンの安全度が高い切り方をすることが同時に求められる
一番好き

 

・6人以上 
55の存在によって大きいカードの価値が低い
人数が多いため、カードが1列に集まり6枚目を取る事故が発生しやすい
そのターンで安全なカードを切り続けるのが大事

という印象ですかね

 

4人以下だと小さいカードの取り扱いが大事
6人以下だと大きいカードの取り扱いが大事
になってきます


ここに実力差が出ると思ってます

 

 

 

プロニムトルールでの細かいテクニック


・小さいカード(1桁)は盤面が詰まる前に処理をする
・連番は大きいほう(小さいほう)から出す
・カードの差を意識した盤面作製

 

小さいカード(1桁)は盤面が詰まる前に処理をする


これはゲームのルール的に小さいカードから処理されてしまうので、小さいカードは詰み盤面では回避しようがないからです
逆に大きいカード(5人の場合の54とか)は小さいカードが前に入り込むことで稀に確定失点を免れることがありますが、1は絶対に失点してしまいます

 

例えば
6、9、15、46、53
の盤面で54は1~5が出れば失点を回避できますが、1は絶対に回避できません

 

したがって、列に置いてあるカードの枚数が多くなると、小さいカードを切ることができずにお祈りチキンレースになってしまうのですが、そういう戦術は運や相手プレイヤーに依存することになるので、原則避けておきたいです

 

基本的には小さいカードは盤面が煮詰まりそうになる少し前に処理し、逆に相手に詰み盤面を押し付けるような動きにするとよいと思います

 

具体的には各列が3枚くらい置かれ始めたくらいですね


もちろん手札に小さいカードが多量にある場合は、もっと早くから切り始めて、大きいカードを持っている人に取らせるような盤面を作っても良いです

 

4人以下の場合は小さいカードを切り、盤面をいかに自分に有利なように固定するかが一番勝敗を分けます
6人以上でも応用できるテクニックなので、小さいカードは序~中盤に処理してしまうという意識を持つとよいと思います

 

10~15くらいのやや小さいカードの取り扱いは、まだ悩んでいるところもあってケースバイケースかなと思います


早めに切って盤面固定するもよし、中~終盤で左に置きに来た相手に対してブロックがてら安全カードとして切る動きも強いので、相手がどんなカードを切っているかによって変わってきますね

 

連番は大きいほう(小さいほう)から出す


これは確定詰み盤面を作らないためのテクニックです

例えば
6、9、15、34
の盤面で手札に45、46がある場合は46から切らなければいけません

これは45から出すと
6、9、15、34、45
となり、46は確定で列を取ることになるからです

 

1~5が出るのを祈ることもできますが、相手がちゃんと序盤に小さいカードを処理していた場合はそういったケースは生じませんし、そもそも確定で取らないといけないカードを出すわけがないです


そうこうしているうちに自分だけ出せるカードが1枚少なくなり、他のとこでも失点してしまう…というケースが発生します

 

だから46から出すことによって
6、9、15、34、46
となり詰み盤面を回避し、45は別の列に普通に置くことができるわけですね

 

小さいカードも似たようなことが言えて
6、9、15、34
の盤面で、1と2を持っている場合は1から切らないといけません

 

これらケースはさすがにわかりやすいですが、これよりも数字が大きくなった場合に見落としがちなことが多いので注意するとよいと思います

 

数字が大きい時に連番の小さいほうから置いたほうがいい特例は
小さいほうから置いて列を取るケース
です


これによって次のターンは完全安全カードを1枚持っていることになります

先ほどの例でいくと
6、9、15、34、42
で45を置き、失点をした次のターンは安全に46を置くことができます


数字が小さいときに連番の大きいほうから置くケースは
周りが小さいカードを既に切っており、確実に2ターン左側に置くことでしのげるケース
です

具体的には
23、25、35
の盤面で11と13を持っている場合、周りが11以下を持っていないと確信でき、35の右側にもカードが確定で置かれない場合は、13から置くことで次のターンに安定して11をおくことができます

 

仮に盤面が25、35とかなら、周りが小さいカードを持っていない前提ならいつでも13から置いて大丈夫です
13、25、35、Xの次のターンは11で取ることがないからですね

 

 

カードの差を意識した盤面作製


これはタイトルが適切ではないかもしれないですが、列の右側にも左側にも行きにくいカードを出すことで、先に相手に取らせてしまうケースですね

 

先ほどの連番にも関わるのですが
34、38、42
1、2、3
22、23、48、49
12、15.28、29、30

で手札に25、26とある場合、25から置き

 

25、34、38、42、47
1、2、3、4、5
22、23、48、49、54
12、15、28,29、30


の盤面ができたとき、26は確定で左側に置かれることはなく、右側に置かれる可能性としては2列目ですが、これも普通に右側に置くにしては差が大きいので取る可能性は低くなります


11以下が出た場合は2列目もしくは4列目、22以下なら3列目、24なら1列目が取られ、26はその列に置かれるので実質安全になるというわけです

 

このように不確定に左に置かれたり、右に置かれたりするのを防ぎ、安全におけるような盤面を作り上げることが失点回避には重要になります

 

個人的に主に意識してたのはこの3つです


他にもなにかテクニックがあった気がしたのですが、思い出したら追記します

 

 


終わりに


ニムトはパーティゲームとしても優秀なのですが、戦略+プロフェッショナルルールでやると一気に戦略性が出るので、ガチでやるボドゲとしてもおすすめです

うまい人とは明確に実力差を感じるので、やってて楽しいですし戦略を練るのも楽しいですね

 

ネットだと冒頭に書いたようにBGA(ボードゲームアリーナ)というサイトで

(https://boardgamearena.com/)

無料で遊べるので、コロナで暇なボードゲーマーは遊んでみてはどうでしょうか