今日も独りで立ち話

ポンコツ博士課程の院生が思ったことをそのまま書くブログ

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時の流れ

今日は僕の誕生日だ

25歳になる

最近は誕生日と言えども、365日のうちの1日で特別感はなかったけど

一応、今日で年が1つ増えることになる

 

 

20歳になるまでは、1年ごとに何かしらの変化があり

自分は大人になっている、という実感があった

 

ただ逆に20歳を過ぎたころから、人生が急に味気なくなり淡々と毎日を過ごし

気が付いたら1年が経ち、また気が付いたらもう1年経っていた

 

勉強をしていたわけでもないし、バイトにいったりサークルに行って知り合いの数を増やしていたわけでもない、かといって旅行に行って見識を広げたわけでもない

 

はっきり言って何もしていなかった

 

何か嫌なことがあったとか、精神的に落ち込んでいたとかそういうわけではなかったと思う

毎日を作業的に起きて、ご飯を食べて、寝るというルーチンワークをこなしていたせいだろう

 

無駄な時間の使い方をしたな、と思う

あの過ぎ去った時間をもう少し自分磨きに使っていれば…

あるいはナンパみたいな度胸試しでもよかった

 

とにかく何か行動を起こしていればよかった

 

自分が成長できるための努力をしていればよかった

別に成功体験じゃなくたっていい、失敗でも「失敗した」という経験は大きいはずだし、そこから学べることもたくさんあったはずだ

 

変えられない過去のことばかりを振り返っていたって、何にもならないことは重々承知している

 

だから後悔ばかりしていても仕方がないから、将来のために今からでも行動を始めるほうが良い、という人もいる

それは確かに正しい

 

でも、20歳の僕が、20歳の女子大生と付き合ったり、20歳の僕が同年代の人と遊びに出かけたり、20歳の僕が本を読んで感銘を受けたり…

 

そういった若いときの経験というのは、二度と自分には体験することができない

 

普通の人が若いときに経験している多くの物事をスルーしてしまった結果

普通の人よりも社会的なスキルが低く、

そのせいでまた普通からはみ出して

人生を周回遅れしてしまうのだ

 

そして普通の人たちに羨望のまなざしを向けながら

経験できなかったというコンプレックスを一生抱えて生きていかねばならない

 

 

自分のような引きこもりと違って、色々なことを経験してきた人は単純に接していて面白い

 

気の合わない人とはつるんだって無意味だ、と強がっていた時期もあったが、なんだかんだ言って自分はいろんな人と仲良くなりたい、楽しませたいという気持ちの方が大きい

 

他人との必要以上な関わりを意識的に絶って、自分の目標に向かって邁進している人と自分は違う

凡庸な普通に友達と遊んで、普通に彼女ができて、といった普通の人間関係と普通の生活、普通の人生を望んでいる

 

そうしたコンプレックスから目を背けるために マンガやアニメに自分を投影して青春を楽しんでも、ふと我に返る瞬間がある

 

こんな虚像に夢中になって自分を慰めて何になるんだろう?

 

アニメの中で主人公は可愛い女の子に囲まれ、楽しそうな日常を過ごす

それに引き替え自分は画面の前でむなしくアニメを見ながら、今日もコンビニで買ったお弁当を一人で食べている

 

娯楽に没頭するその一瞬、一瞬は幸福に包まれるけれども、自分自身は何も変わっていない

 

ただの冴えない、何のとりえもないダメ男がいるだけだ

 

自分には一生、こんな幸せな経験をする日は訪れないとわかっていながらも、現実のどうしようもない自分を直視したくなくて、また二次元や三次元の娯楽に没頭してしまう

 

 

 

昔は人生に目標なんて必要ないし、なるようになるから大丈夫だ

などと、調子のいいことを言っていた

 

だがそれは間違いだった

 

ただ年を取っても老けた子供になるだけで

大人になるには、大人になろうとする明確な意思が必要だった

 

自己を律して何かを達成するためには、成熟した明確な意思・精神が必要だった

その訓練を怠っていた

 

今は25だが来年は20代を折り返すことになる

 

自分は何かになっているだろうか

それとも、今と変わらずポンコツのままだろうか

 

最近はこの1年が勝負だと言い聞かせている

手遅れかもしれないが、せめて延命治療はしたい

 

少しでもやりたいこと、なりたい自分を実現できるようにしないといけない

 

気持ちの上では

本当は自分はまだ21歳で、今書いているこの文章は夢の中の出来事なんじゃないか、と思うことがある

 

でもパソコンを閉じて、目をつぶり、朝起きて、鏡で自分の顔を見ると

そこにはくたびれた表情と、はりのない肌を持った醜い男の顔があるだけだ

 

そのとき、改めて時の流れを感じ、自分の存在を忌々しく思うのだ

自分の存在価値などとうに消え失せていて、なぜまだ死んでないのかと鏡の中の男に問いかけてみても返事は返ってこない

 

 

明日から、またいつも通りの生活が始まる

すぐにでもやらなきゃいけないことはまだ山積みだし、先に向けて用意することもたくさんある

 

忙しさを理由にして漠然と時間に流されるのではなく、物語を紡ぐ主人公でいられるようにしたい

自分の人生は自分で明確に決めるようにしたい

 

改めてそう思った